東日本大震災女性支援ネットワークでは、12月15日、岩手県釜石市の釜石市教育センターで「女(わたし)たちの復興・復幸 連続講座・交流会 in いわて」を開催しました。女性の視点をふまえた復興に関わる学習と活動する女性どうしのネットワークづくりの機会を通じて、東日本大震災からの復興に地域レベルで関わる女性たちのエンパワーメントを目的としたものです。

参加者は、地域で活動する釜石市や近隣市町の女性グループや復興支援を行うNPOの関係者など30名超。東日本大震災女性支援ネットワーク政策提言アドバイザーで東京大学社会科学研究所特任研究員の皆川満寿美による「『女性の視点』から東日本大震災からの復興を考える」に始まり、続いてもりおか女性センター指定管理者「参画プランニング・いわて」理事長の平賀圭子さんから「女性と市民活動―支援活動と私」、愛媛大学農学部准教授の中道仁美さんから「農・山・漁村の復興と女性の活動」と題してお話をいただきました。

参加者からは「今も仮設で暮らしていますが、震災によって社会やコミュニティー、家庭が以前から抱えていた問題がむき出しになったと感じていたので、やっぱりそういう事だったのだなあと再認識した」「希望、夢がもてる話だった。誰もが、いつかチャンスがあれば活動に結びつくことがあるのだと思った」「女性の企業のヒントが盛り沢山、頑張っていく元気が出た」等の感想をいただきました。(ご感想の詳細については、下をご覧ください)

※このワークショップは、11月に盛岡市で行った「女(わたし)たちの復興・復幸ワークショップ in いわて」に続いて開催しました。開催に当たっては、釜石市に共催していただき、また、地元の女性グループである「明日へのかけはし女性の会」「どんぐりの会」からのご協力をいただきました。深く感謝申し上げます。

【参加者の声~アンケートから】
◆「女性の視点」から東日本大震災からの復興を考える(講師:皆川満寿美)はいかがでしたか?

①参考になった 11人 ②まあまあ参考になった 4人

・女性が意見を発信すること、そしてその意見を通せる場所に行くことの大切さを改めて感じさせて頂きました。男性が決めてしまっている「女性像」をふりはらい、女性たちが先導して社会を作っていけるような在り方を目指せたら、と思います。

・まだまだ男社会だと常に感じることではありますが、自分達の周りは女性の方がだんぜん元気があって人生楽しんでいる人が多いように思われます。子供も女の子が生まれることを望む人が増えています。男の子しかいない人は人生負け組とか…昔とは逆転しています。このように女性に生まれて良かったと思われるのも皆川さんのように陰で頑張って来られた方がいるからかと思いました。

・意思決定への女性の参画はまだまだ少ないとは思いますが、参画が必要であることは、きちんとすりこまれていると思います。ゆるやかですが、変わっていくと思います。

・普段の支援活動からは見えにくい視点やデータが示されたのがとてもよかった。何となく行っていた活動が可視化されたような場面もあったと思った。

・国会、総理大臣に意見を述べるということは過去にはなかった事。大変興味深く聞きました。こうして少しずつ女性の地位が認められるということは大変嬉しいです。
男性以上に女性もあらゆる事に意見がのべられる様、あらゆる知識を深めていくべきだと思う。男性以上に女性は勉強が必要と思う。

・改めて男女共同参画への先生の姿勢から、考えさせられ、女性たちのネットワークを強く固れる(ママ)と良いと思います。

・「行政についてひとりで言えなかったらグループで言う」―は大変参考になりました。すこし勇気をもらってうれしいです。

・基調講演的で大変勉強になりました。

・被災して3年、今も仮設で暮らしていますが、震災によって社会やコミュニティー、家庭が以前から抱えていた問題がむき出しになったと感じていたので、やっぱりそういう事だったのだなあと再認識しました。それで私に何ができるかと考えると、今、自分の家の問題を見直すこと。所属する会を通して、社会にも発信していく事くらいですが、今、一緒に活動するリーダー不足で困っています。

・マクロ的な話が聞けて良かった。

 

◆女性と市民活動―支援活動と私(講師:平賀圭子さん)はいかがでしたか?

①参考になった 15人 ②まあまあ参考になった 1人

・平賀理事長の元(ママ)で働かせていただきまして、とても光栄に思い、ほこりに想い、自慢に思います。今後も皆さんのために、そして自分のために仕事をしていきたいと思います。

・震災のことを、大変な出来事を、いつまでも忘れることがなく、忘れてはいけないと思います。1人1人が身を守ることを大切に、命を大事にしていかなければいけないことです。

・家に帰ったら、主人に協力してもらうことにします。家事だけはしない夫です。その他の事は何でも協力してもらっている。

・「事前学習は効果が大きかった」は同じ思いです。知っている事で勇気ある行動がとれたのが今回の震災です。知っている事は力になり周りも救える事が解りました。女性の力は実は「心身の力もち」ですよ。

・自らの経験に基づくお話で説得力があった。

・男女の平等や共同参画と久しく議論され、今は、様々法的整備等も実現されはしたが、ここに到るまでの古い慣習や意識等苦難の道があることを忘れられないし、今後もエネルギーを一新して更に進んで参りたいと思いました。

・裏表のない、地域に密着して、地元の声を隅から隅まで聞き入れ、半分眠たくなる時間でしたが、お話が上手で、釘づけでした。

・同じ様な事を経験しているんだななと思いながら楽しい製造過程の話を聞きました。私は1949年生まれですが、ほぼ同じ体験をしてきました。しかし行動力が段違いです。
この震災で、PTAOB、生協、子ども劇場の仲間が、支援活動に集まってくれました。親類、隣近所、地域の友人が皆被災した時、貯金と人間関係の、貯金≒社会的資産の大切さを痛感しました。

・誰もが変わることができる!という希望、夢がもてる話でした。誰もが、いつかチャンスがあれば活動に結びつくことがあるのだと本当に思います。元気は大事!!とあらためて思いました。

・平賀さんの活動の背景をお聞きできて大変有意義でした。住民密着型の支援を末永く続けて下さるようお願いします。

・年代で教育・価値観ができてしまうので、新しい世代への教育の必要性も感じます。すばらしい活動ですね。パワーがすごいと思いました。

・女性がいままで、しいたげられていたりした事に怒り、憤りを感じる。男・女各々の役割というより個々にできる役割 個人を見ていくという事に、とても共感しました。

・平賀さんとは12年~13年ぐらいの差なんですが、男女差の違いにおどろきました。たしかに男社会、特に仕事場では感じてましたが、それほど深く思わなかったのは私がどん感だったせいかも知れません。被災直後わがままとも思われる要望に答えてくださったことに感謝です。ばかげているような事でも受け入れてもらえて、不安定な心が救われたことと思います。私のまわりにもまだまだ心がもどれない人達もいます。心のセミナーに参加したりもしています。少し遠りょしておりましたが、もう少し中に入って行こうかと思いました。長いことたくさんの活動をして下さったことに感謝です。でもそろそろ自力で頑張っていかなければならない時が来ているのかと思ってます。

・日常から、男女共同参画を、また細やかな相談を聞いてくれる場所作り、を行う必要性を感じました。それとは別に「私のこんな悩みなんか…」「私が我慢すれば…」という気持ちをほぐせるような働きかけ(社会的・文化的に)も必要かなと思います。

・震災後の支援ご苦労さまでした。私もひ難所には1日だけお世話になり、娘の家がだいじょうぶだったので、娘の世話になりました。でも物資はきませんので、毎日、自転車で(8人分の)買い出しに走りました。道路が悪く何回パンクしたか。その後、新日鐵のAPに入居できました。でも日赤の家電はいただけず、遠野まで家電を買いに行きました。お金にハネがはえたみたいに飛んでいきました。
平賀先生方々の支援の活動を知ることができました。災害時に女性の力の大きさを知りました。

 

◆農・山・漁村の復興と女性の活動(講師:中道仁美さん)はいかがでしたか?

①参考になった 10人 ②まあまあ参考になった 2人

・起業に対して考えるきっかけを頂きました。
岩手の特性(自然、農・林・水、文化 etc)を活かしながら、第6次産業をと考えると夢が膨らむようです。あとは情報と社会関係資本をどうやって手にしていくか、かなと思いました。

・女性起業は大変興味深いお話しでした。今、少しずつ増えているのですが、なかなかむずかしいことではあります。アイディアが生かされる時代を感じます。

・女性の起業のヒントが盛り沢山、頑張っていく元気が出てくる。
女性には公平・公正な活動があっている、グループ活動で営んでいくというのに、なるほど、納得しました。

・岩手の1次産業の現実・数字で納得できました。(高年齢化も)
自然の恵みがもっと生かせる岩手になればと思いますが、若者達、後継者が育っていく為にはどうすればいいか、知事の(基本的)施策はどうなのかと思いました。

・日頃あまりふれることのない農山・漁村女性の話を聞けて良かったです。起業への気づきとヒントをありがとうございます。

・実際の組合やその組織については全く知らなかったので、少しでも知れてよかった。出生地に愛着がもてるような給食…という考え方に共感しました。それ以外に、若者の流出を防ぐ方法を本気で考える場があってもよい…と思った。

・ホイリゲ式。1週間に1度、地域で順番、これは商店街でも使えるかなと思いました。商店街の休日に、順番で誰かが開けてくれたら、外からみえるお客様にも、地元も便利で安心だと思いました。今(前もでしたが)仮設商店街は同じ日に休んでいるので。

・意欲をわき立たせてくれる内容で、20年前にもどれたならと思いました。

・農・山・漁村の組織の在り方がよく分かりました。
漁村で傷んだ魚貝類までお金に替えるルートを作れれば、漁家生活がうるおうと思いますが、その一歩が踏みだせない。

・特に、課題の多い第一次産業の女性の視点の必要性、今後の生き方や地域性を生かしたあらたなとりくみのあり方に大いに発想の転換の必要性を感じました。

・法から実態に話が進められ、理解しやすかった。
また、具体的に参考になりそうな外国の事例も紹介されて良かった。

・身のたけを考えるといいのかな?―数年前から起業できないかと誰にもいわず考えていますが、失敗やつまづきがこわいです。もう一度考えてみます。良いお話でした。

・すごく理解が深まりました。

 

◆講座・交流会参加前後で、復興に向けてあなた(あるいはあなたのグループ)ができることやしたいことが具体的に描けるようになりましたか?

①なった 5人 ②少しなった 5人

・昨年より個人的に仮設をまわっている。趣味を通して大した事ではないのですが、一人でも心に光がともされればいいなと思っております。

・質疑応答によって、参加した地域の方の実感と講演の内容が交叉して、内容が深まったと思います。

・大震災を経験した私たち女性の視点で釜石での問題点をまとめたいものと思っています。今後の防災、復興に生かしていきたいもの…グループで市に提言…も考えたい。

・震災時の炊き出し時の頃がよみがえって来ましたし、男の役割、女の役割とあえて分けて考えなくてもいいのじゃないかとふと思いました。内容の濃い講座でしたが時間が長かったです。

・すでに社会的活動をしているが若い女性の様々な分野への参加が少ない。

・場の提供、少なくても、人々が集う場をつくっていくことが、間違っていない…と裏打ちされたように思いました。

・もっとこのような場に参加したいと思いました。

・男女参画の視点をすべての事業にとりいれていくことを忘れてはいけないことを改めて感じました。役割を押しつけないことに留意します。

・私達のNPO法人としては、現在勉強中。方向性を見極める良い材料となりました。ありがとうございました。

・お三方、参加者の方から、それぞれ経験を活かしたお話を聞けて良かったです。

・今まで意識していなかったことを改めて考える機会が得られたと思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>

Oxfam

協力:国際協力NGOオックスファム・ジャパン
URL:www.oxfam.jp