河北新報ニュース 3.11大震災特集

仮設から-仙台(8完)女子会/悩みを共有、心の憩い

<区職員も交えて>  
はやりの「女子会」が仮設住宅にもある。

「家が狭くて寝る時、こたつ片付けているの」
「うちは狭くてお客さんに上がってって言えないよ」。

ちまたにある女子会同様、悩みを打ち明けられるのが醍醐味(だいごみ)だ。  
仙台市宮城野区の岡田西町公園仮設住宅で開かれる月1回の女子会。今月4日は、40~70代の住民に加え、宮城野区職員も参加。いなりずしや手作りの漬物が並ぶテーブルを25人で囲んだ。  

この日は、「近所付き合いに生かして」と区職員が用意した性格診断テストで盛り上がった。  
女性は心理テストや占いが好き。「行動は慎重派」など4タイプに分かれた診断の結果に「私そういう所あるある」「そうかな」と大笑い。

<表に出ない思い>  
ただ、後半は、にぎやかな空気が一変した。居合わせた区職員に将来への不安を訴える参加者が相次いだ。  

「津波が襲ったのに、住めるって言われても…」
「(移転できる場合に)子どもや孫に土地を残したい。借地料の免除について教えて」  

同区南蒲生地区で津波被災した住民が多い岡田西町公園仮設住宅。南蒲生地区では大半の世帯が市の「災害危険区域」の指定から外れ、現地再建が可能になったものの、移転を望む住民にとっては不満が募る。  

住民説明会などを取材した際、会場の発言は男性が中心だった。女子会に顔を出すようになって、女性にも普段は表に出せない思いがあったのだと知った。「復興には主婦の意見も大切。ちゃんと聞いてほしい」と訴えた言葉が今も耳に残る。

<前向く力もらう>  
女子会に毎月参加している主婦鈴木しげ子さん(62)は、会場で思い切って区職員に悩みを相談した。  

鈴木さんの南蒲生地区の自宅は津波で流失した。移転先での住宅再建を望むが、資金の工面に頭を悩ませる。自宅の土地の買い上げについて尋ねたが、「危険区域外の買い上げは現状では難しい」との回答。

「家を建てる資金にしたかったのに…」と肩を落とした。  
普段のちょっとした会話がきっかけで、将来への不安が湧き起こるときがある。震災から1年がたとうとしても何も解決していない現実を突き付けられる。  

そんな鈴木さんにとって、女子会は大切な「居場所」だ。
「悩みを話せる人がいる。ここの仮設住宅に入って良かった」と思い、前を向く。  

来月の女子会は3月3日のひな祭り。幹事の鈴木さんは、楽しめる場をつくろうと、あれこれ思案を重ねている。(報道部・佐々木絵里香)

<メモ>宮城野区岡田西町公園仮設住宅の女子会は昨年秋に誕生した。月1回の定例会は第1土曜日に開かれる。会費は500円で、幹事は持ち回りになっている。NPO法人と連携した飾り作りなどの内職も行う。このほか若林区のJR東日本南小泉社宅には自治会の婦人部があり、サロン活動などを行っている。

http://www.kahoku.co.jp/spe/spe_sys1062/20120223_15.htm

2012年02月23日木曜日

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