宮城県亘理町で被災した女性らが製作する古い着物の生地を活用した巾着袋「FUGURO(フグロ)」の工房兼直売所が8日、同町中心部にオープンする。地域に根付いた返礼の文化を継承し、生活再建の一助にする。
工房兼直売所は、30~60代のメンバー22人で組織したプロジェクト「WATALIS(ワタリス)」が運営。約30平方メートルのスペースに「フグロ」を飾る棚と足踏み式ミシンなどを置き、製作の傍ら商品も販売する。
「フグロ」は袋を表す地元の方言。亘理地方では昔、残り布で仕立てた袋にコメを入れ、土産やお返しとして渡す習わしがあった。
代表を務める引地恵さん(44)が同町郷土資料館の学芸員だった昨秋、震災で全壊した元呉服店を調査した際に大量の古い反物を発見。風習を知っていた引地さんは生地を譲り受けて試作し、東京であったイベントで販売すると好評を得たという。
引地さんは「津波で家や仕事を失った人はもちろん、震災で怖い思いをした人にも楽しみながら携わる手仕事になると思った」と説明する。
メンバーを集めて2月に団体を設立し、活動に集中するため学芸員を辞職。工房兼直売所の場所は、被災者の自立支援に携わる「共生地域創造財団」(仙台市)から提供を受けた。
今後は古くなった着物や生地の端切れを全国から募り、「フグロ」にする作業を本格化させる。既に大型店から商談があるほか、同町出身の鈴木淳監督が率いるサッカーJ1大宮のホーム試合の会場で販売する計画も立てている。
着物の柄を生かした個性豊かなデザインが魅力の「フグロ」は、大2800円、中2500円、小1800円。
引地さんは「手作りの品を贈ってお礼の気持ちを表す亘理の象徴的な文化を大切にしたい。『被災地を支援する』ということではなく、気に入って手が伸びる商品にしたい」と期待を込めた。

http://www.kahoku.co.jp/spe/spe_sys1062/20120408_01.htm
2012年04月08日日曜日

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

Oxfam

協力:国際協力NGOオックスファム・ジャパン
URL:www.oxfam.jp