三県知事に被災地でのDV被害の防止に向けた要望書を提出しました。
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2011年9月 8日
岩手県知事
達増 拓也 様
宮城県知事
村井 嘉浩 様
福島県知事
佐藤 雄平 様
東日本大震災女性支援ネットワーク
共同代表 竹信三恵子/中島明子
連絡先:東京都文京区向丘1-7-8
TEL&FAX03-3830-5285
被災地でのDV被害の防止に向けた要望
日頃から男女共同参画推進並びに災害時の女性にたいする暴力の防止へのご尽力に感謝いたします。
私たち東日本大震災女性支援ネットワークは、災害時に社会の中で脆弱性を強いられがちな市民の人権の確立に向けて本年5月に発足したNGOです。被災地における女性たちの現状の調査や、支援団体への意識啓発等に取り組んでおります。国の復興基本方針、都道府県の復興計画の策定にあたり、ジェンダーの視点の導入・多様な市民の意見反映に向けた要望書も提出してきたところです。
被災から5か月を経過した8月19日、宮城県石巻市の仮設受託でDVによる殺人事件が起きたとの報道がありました。
阪神淡路大震災のときにも、被災地の男女共同参画センターや民間の女性支援団体には夫や恋人からの暴力の相談が非常に多かったと聞いております。今回は当時をうわまわる被害の甚大さ、仕事や住居など全てを失ったストレスなどから夫の暴力が妻や子どもなどに向かうことは十分に予測されていたことです。
これまでにも、避難所に元夫が現れて妻を衆人環視のもとに殴る蹴るの暴力をはたらき、警察に逮捕された事例、ひどい暴力があって別居していた妻が、今度の震災を契機にDV夫と復縁せざるをえなかった事例、三世代同居のなか、かろうじて夫の両親などが妻(嫁)への身体的暴力に介入することでおさめていたケースにおいて、老人世帯と若夫婦の世帯が別々に仮設に入居するので、嫁が心配だという事例等も報告されております。
避難所では人の目があってなんとか防げていたことが、仮設住宅や自宅に戻り密室のようななかで、夫婦間や子どもへの暴力が激化することが危惧されます。阪神淡路のときに、相談してこられた女性の多くが「皆さんが被災して大変ななかを、家庭内のこんなつまらないささいなことで相談する私はわがままでしょうか?」と言われたと民間団体の報告にもあるところです。
被害当事者がDVを家庭内のつまらないささいなもめごとだと考えたり、暴力に我慢したりすることなく、いつでも相談できる体制の強化について下記の通り、早急な県レベルの取り組み並びに市町村に対しての働きかけを要望いたします。
記
1 教育機関において
各級教育機関で、暴力の被害者にも加害者にもならないための予防教育を実施すること
2 コミュニティにおいて
・ 仮設住宅・民間賃貸住宅等を含め、DVをはじめとする女性に対する暴力・児童虐待の相談窓口の周知等広報を行うこと
・ 民間支援団体が実施しているホットラインも含め電話相談の周知を行うこと
・ コミュニティスペースでの講座及び相談を実施すること
・ 自治会等地域組織での防止セミナー等を実施すること
4 行政において
・ 市町村にDV相談支援センターを設置すること
・ DV防止計画を策定すること
資料:時事通信 8月19日(金)20時39分配信
仮設住宅で同居女性暴行=50歳男を逮捕―宮城県警
宮城県石巻市の仮設住宅で同居女性に暴行し手足を縛ったなどとして、県警石巻署は19日、 逮捕監禁致傷容疑で会社員浅倉正規容疑者(50)を逮捕した。県警によると、容疑を認めているという。 女性は病院に搬送されたが死亡。同署は司法解剖して死因を調べる。 逮捕容疑では、浅倉容疑者は19日午前0時ごろ、石巻市開成の仮設住宅で、 同居する無職小山田真由美さん(46)と口論になり、顔を殴るなど暴行した上、 両手足をタオルで縛り放置。両足首に皮下出血などの傷害を負わせた疑い。 県警によると、19日朝になっても小山田さんが目を覚まさないことから、 浅倉容疑者が119番し病院に搬送したが、死亡が確認された。
協力:国際協力NGOオックスファム・ジャパン
URL:www.oxfam.jp