東日本大震災女性支援ネットワーク

復興計画・復興政策に組み込むべき提言

2012年6月13日

 

東日本大震災女性支援ネットワークは、2011 年5 月に結成された、震災支援にジェンダーや多様性への配慮を組み込むためのネットワークです。

この間、国内外の災害支援・復興に関わった個人や団体、また女性の人権を守るための支援活動に従事してきた団体・個人を中心にネットワークを組み、緊急救援から復興・まちづくりの過程において、ジェンダー・多様性の視点を取り入れるための活動を行ってきました。この「復興計画・復興政策に組み込むべき提言」は、東日本大震災女性支援ネットワークとして行った報告会、ワークショップ、聞き取り調査、その他、メンバー個々人の経験・知見や現地の方々との交流等を通じて得られた被災者、支援者の方々の声を出来る限り反映して作成したものです。これらの提言が盛り込まれることで、より多様性のある、豊かな復興・まちづくりが各地で実現されるよう要望します。

項目
Ⅰ 復興計画・復興まちづくりの策定方法
Ⅱ 住まい・まちづくり
Ⅲ 情報収集・発信
Ⅳ 雇用
Ⅴ 福祉・医療
Ⅵ 原発と女性
Ⅶ 女性に対する暴力(DV・性被害)
Ⅷ 障害女性
Ⅸ 外国籍住民女性
X 性的マイノリティ女性

 
 

I . 復興計画・復興まちづくりの策定方法

1.復興計画・復興まちづくりの策定にあたっては、ジェンダー統計分析及び障害者、高齢者、外国人、その他の多様なニーズを持つ被災者の実態と要求を反映して行うこと。復興の基本理念に「それぞれ異なる個々人を大切にする復興」を掲げ、具体的に実行するために国際基準(スフィア・プロジェクトなど)を取り入れること。

2.国・都道府県・市町村・各地区の、復興計画や復興まちづくり、防災計画等を策定する委員会、防災会議等に、女性委員が少なくとも3割は参加するよう義務付ける規定を設けること。とりわけ生活再建のために、福祉・保健・医療・建築(まちづくり)・教育の女性専門家の参画が必要である。

3.女性の医師・看護師・保健師・助産師・カウンセラー・ソーシャルワーカー・栄養士・保育士、建築士・都市計画プランナー等が、地域の復興計画の策定はもとより、地域の支援・活性化において、意見を述べたり参画できる機会をつくること。

4.各自治体は、男女共同参画社会実現に向けての拠点として、男女共同参画センターを設置し、災害時には女性支援の重要な部門・機関として防災計画に明確に位置付け、その主たる業務についても明記すること。ただし、災害時には多様な課題が噴出するため、柔軟な取り組みを可能とすること。

5.復興庁を始め、復興施策及び防災計画を進める行政の各担当部局には、特に都道府県行政では必ず、市区町村でも可能な限り、女性の管理職、もしくは女性職員を配置し、男女共同参画に対する取組を強化するよう体制を構築すること。

6.今般の大震災における救援と復興の過程では、男女共同参画が社会に浸透していなかったために、女性に必要な支援が行き届かなかった。復興の各分野において男女共同参画の視点を反映するために、行政の担当部署の人員配置・予算配分を強化し、行政職員への研修をより徹底させること。

7.生活者の多様な立場からの復興ニーズを直接復興計画に反映するために、障害者やマイノリティの当事者(団体)や地域における生活・経済・文化活動などを担っている女性(女性団体)などの参画を促すこと。参画しづらいまたは意見表明しづらい障壁を取り除く努力をする手法として、アンケートや聞き取り調査、ワークショップ等の手法も併せて実施すること。

8.復興計画や復興まちづくりの策定の際には、県外や当該地域外の遠方や被災した住宅等の多様な場所で避難生活を余儀なくされている被災者の声も十分に把握すると共に、特に生活の視点に関わる女性や子ども等多様な住民の意見が反映されるよう、アンケートや聞き取り調査、ワークショップ等の手法も併せて実施すること。

9.復興計画や復興まちづくりの策定の際には、個々人を大切にする視点を重視した防災教育や被災経験の伝承などを中心とした防災教育の充実も含めること。その際に未来を担う子どもを念頭に入れて計画を立てていくこと。

10.多様な立場の被災者からの提案や要望に対して国や自治体が「前例がない」として対応しないことが少なくない。今の状況では「前例がない」と言っていては何もできないことを認識して、復興計画・復興まちづくりの策定対処していくこと。
 

Ⅱ. 住まい・まちづくり

1.復興の基礎には居住の場の復興があることを優先的に考慮し、とりわけ社会的経済的に脆弱性の高い人)のニーズにあわせた居住保障を明記した復興計画・実施計画を策定すること。

2.仮設住宅や復興住宅は、人間の尊厳を満たす「住宅」を提供すること。

3.応急仮設住宅だけではなく、本人が望む地域の住宅の借り上げ家賃補助を積極的に行う。

4.避難先や居住地区、提供された住宅の形態に関わらず、生活物資・情報、人的支援(パーソナルサポート)を提供することで居住生活の安定に努め、孤独死や復興プロセスからの排除を防ぐこと。その支援者として専門的訓練を受けた女性を積極的に雇用すること。

5.仮設住宅での居住の長期化と高齢者世帯の増加が予想され、これに対応してグループホーム型の仮設住宅を、既存制度の枠にとらわれずに柔軟に増やしていくこと。

6.仮設住宅団地での集会所や共用スペースに女性が集う機会を設け、妊産婦や高齢女性、その他の特別要求をもつ女性が安心して暮らせ、情報交換ができるようにすること。

7.復興住宅の計画・設計・改善および仮設住宅のバリアフリー化等の居住性の向上のための改善について、居住者(高齢者や障害者など)と介護をする人々のニーズに合わせて行い、そこに女性建築士を必ず参画させること。

8.仮設住宅地における保育所・学校等の子どもの施設や購買施設や医療・保健機関へのアクセスのための交通の利便性の向上と、自然環境やコミュニティの活性化がはかれるような環境改善が、生活者の視点で進めること。

9.復興まちづくりにおける移動手段や医療機関等必要な施設へのアクセスについても、子ども、障害者、高齢者等に配慮し、交通公共機関の充実や廉価な代替手段の確保に努めること。

10.仮設住宅の運営ならびに復興まちづくりに、生活者の視点・女性の視点を反映させるために、集会所の運営委員会、自治会、自治会協議会、まちづくり協議会等への3 割以上女性の参画を条例、規約等に明記すること。

11.仮設住宅に空きがある場合、有効活用すること。特にその地域の復興や再建に関わりたいという人たち(教員など転勤してくる公的サービスの担い手など)が利用できるようにすること。

12.女性と子どもの安全の確保のため、犯罪の少ない安心・安全なまちづくりをめざし、街路灯の設置をはじめ地域・コミュニティの活性化による防犯対策を講じること。

13.復興まちづくりは、住まいや雇用、福祉・医療、教育、環境・防災インフラなど各分野の課題を相互に関連したものとして総合的に捉えて行い、「生涯住めるまちづくり」をめざすこと。

14.社会教育団体やNPO・NGO 等の市民団体が地域活動を再開・活性化していくことができるよう、財政支援、活動場所の提供等、あらゆる面で支援を行うこと。女性や若者が主体の地域活動・市民活動については、特に重点的に支援すること。

15.放射線量の高い地域での除染に多額の資金が使用されている。除染の結果、本当に安全に暮らせるようになるのか、十分に検証した上で作業を行うこと。避難している市町村民の中には地元には戻らずに生活することを決めた人たちもいる。その人たちが集まって別の地域で暮らしていける方策についても検討すること。

16.原発のある地域では、停止中であっても放射能漏れ事故等の可能性はある。原発事故の発生を想定した防災計画や訓練そして避難路や避難方法の確保をすること。避難道路は複数確保すること(今回、渋滞で避難に時間がかかった)。
 

Ⅲ.情報収集・発信

1.復興まちづくりに関する情報受・発信が、行政から被災住民へ、また被災住民間でス
ムーズに行われるよう、復興まちづくりの予算に明確に組み込むとともに、情報の周知を徹底すること。

2.被災により離散した住民については、可能な限り速やかに移転先の把握と情報伝達手段の確保が行われるよう、制度化・マニュアル化・予算化すること。

3.行政や被災地域の組織や被災者自身による情報の受発信をサポートする存在として、被災地内外のNPO・市民団体が大きな役割を果たすケースがみられてきた。こうした活動を復興計画や制度に組み込むこと。

4 今回、防災無線や広報車による情報の内容が聞きとれなかった地域が多くみられたので、情報が正確に迅速に伝わるようにすること。また、世代等によって情報を受け取る手段が多様なため、緊急時の情報には、さらにエリアメールやラジオなどいろいろな情報伝達手段を確保し、利用方法を周知すること。

5.原発、原発事故や放射線の影響に関連した情報については、安全性・危険性についての専門家の多様な意見をバランスよく伝えること。

6.原発事故について、情報がごくわずかしか提供されず、被曝の危険性は説明もないまま、避難が促された。さらに、スピーディの結果が迅速に公表されなかったため、多くの人がより線量が高い地域に逃げた。情報を隠さず、迅速に伝えること。

7.仮設住宅に住む人には地元の行政などから情報が入るが、借り上げ住宅に住む人や遠距離避難をした人には情報伝達が遅れたり、届かなかったりする。コミュニティFM の開設などの情報伝達手法の確保は評価できるが、仮設住民を対象にしているため、借り上げ住宅まで届かない。借り上げ住宅に住む人や遠距離避難者にも迅速に正確な情報が届
くようにすること。
 

Ⅳ.雇用

1.第3 次補正で創設された「生涯現役・全員参加・世代継承型雇用創出事業」で、各自治体において、女性を対象とした事業を行う団体を支援し、当該事業が実際の女性の雇用につながるような取組を積極的に行うこと。

2.被災地では、配偶者や親が亡くなって経済的な支えを失っている例が少なくない。その意味からも、量としての雇用の確保ではなく、女性が就労しやすい雇用を確保すること。

3.女性は被災下で、ますます家庭でのケア労働負担が重くなっており、家庭と両立できるような働き方のシフトが必要である。被災下という特殊な状況において、公務員はもちろんのこと、一般の企業においても、生活と仕事が両立できるよう柔軟なシフトを導入し、仕事と家庭の両立を促進すること。

4.被災地では、民間保育園の再建が立ち行かず保育園が足りない状況にあるため、無認可の保育園にも当分の間補助金を交付する等、望む人すべてが過度の負担なく保育の場を確保できるようにすること。

5.実践的な職業訓練や建設機械を使いこなすための実地訓練等、女性や肉体労働に向かない人々でも経済的に自立できる就労へ向けた多様な職業訓練を促進すること。

6.単に雇用の状態を被災前に戻すことを目指すのではなく、性別役割分担を基礎とした働き方自体を見直し、正規雇用を充実させて、男女共に所得が保障された尊厳ある雇用を生み出すこと。

7.原発被災による雇用状況の悪化に便乗した不当に安い賃金による雇用や、いわゆる「ピンはね」を厳格に取り締まること。
 

Ⅴ.福祉・医療

1.福祉・医療分野が、復興期に個々人にとって重要であることを鑑みて、それを担う専門職(様々な福祉職、医療職、心理職)に男女共同参画の視点を持つような研修を実施すること。それによって女性やマイノリティの復興期の困難を理解・配慮し、解決に結び付けるようにすること。

2.災害弔慰金、災害障害見舞金、被災者生活再建支援金、義援金等における、世帯主被災要件を廃止する。また、給付認定を世帯の総所得で判定したり、給付対象を世帯主に限定せず、個人単位で給付する。DV被害者など世帯を別にする被災者への配慮を行い、必要な人へ支援金等の援助が届くように制度を運用すること。

3.災害弔慰金、災害障害見舞金、被災者生活再建支援金、義援金等を収入とみなして、生活保護等の減額や支給停止をする市町村がある。「自立計画」の提出等によって減額しないような対応をし、それを周知すること。

4.母子世帯・父子世帯等に支給される、児童扶養手当を被災した地域には所得制限なしで手当を支給すること、かつ所得が上がった場合にも返還義務なしで支給すること。

5.子ども手当は子どもがいる世帯には大きな支えであることを再確認し、離婚や別居等があって後も、子どものいる世帯への子ども手当の支給を確実に行うこと。

6.生活保護の運用において、保育園の送迎、買い物、通勤等特に自動車保有を資産を見なす対応については早急に改めること。

7.保育園が流され、あるいは閉園になったところも多いが、子どもの精神的な支えであると同時に親の就労の支えとなり、また雇用にもつながるので、保育園の再開を急ぐこと。

8.被災地の医療サポート体制を充実させることは喫緊の課題であり、復興まちづくりにおいても心身の疾病を抱える女性・子ども・高齢者などが安心して医療を受ける体制を実施すること

9.外国人女性が安心して医療にかかれるように、医療通訳者の受け入れや外国人支援者の受入れによるコミュニケーション手段を確保し、患者対応で差別のないようにすること。

10.放射線被曝と健康について、わかりやすく正確な情報を伝えられる専門医等による相談を設け、男女それぞれの相談員を配置すること。相談窓口がすでにある場合には、それを繰り返し周知すること。
 

Ⅵ.原発と女性

1.国は、未曾有の大地震と津波および複数号機の原子力発電事故という複合災害の被害者の生活再建、健康確保、および人権擁護について一義的な責任を負うことを明確にし、生活再建、健康確保および人権確保に資する総合的な施策を行うための恒久法を制定すること。

2.原子力規制庁における委員会、職員ともに3 割以上は女性を配置すること。政府の原子力災害対策本部住民支援チームおよび原子力災害現地対策本部住民支援班には、女性の管理職および一般職員を複数入れること。

3.原発事故に起因する避難や放射線防護に関する政策の決定する際には住民の意見を必ず聞くこと。とりわけ、女性や子ども等多様な住民の意見を取り入れる機会を持つこと。

4.福島を中心とする放射線被曝は、女性・子ども・若者にとって最大の苦悩であることに鑑み、住民の立場にたって信頼できる情報収集・発信と相談に応じられるセンターを設置し、ここに女性の医療相談専門家を配置すること。

5.東日本大震災の義援金や東京電力福島第1原発事故による仮払補償金を収入と見なして被災者の生活保護が打ち切られている世帯が、日本弁護士連合会の調査によると、青森、岩手、宮城、福島、茨城の5県で458世帯となる。生活を根こそぎ奪われた被災地では一時金を収入認定することをやめること。

6.広域避難をしている被害者とその家族に対して、避難先での雇用の斡旋、家族の面会のための遠距離交通費の助成など、家族の統合を支援する施策をとること。

7.子どもたちの避難は、外部被曝と内部被曝を合わせ年間1ミリシーベルトを超えると思われる地域からは集団で避難することを補償するのを目標とし、できる限り被曝を避けるための方策をとること。たとえば一時的避難(保養等)の確保や給食や子どもの食べ物の汚染を少なくすること。

8. 放射能の長期的な影響を考慮すれば、放射能に関する検診は、リプロダクティブ・ヘルス/ライツ(性と生殖に関する健康/権利)の観点から、18歳以下のみでなく、誰でもどこでも無料で検診できるような体制をつくること。特に内部被曝に関する検診は、福島県外への避難者が、避難先で無料で検診できるようにすること。

9.被曝した人々についての差別・偏見・誤解などが生じないよう、教育や啓発を充実させること。とくに放射線とリプロダクティブ・ヘルスや子どもの健康について正確な情報が必要である。その際に「健康な子どもを産むことが女性の役割である」という役割の押しつけをしない広報活動を実施すること。
 

Ⅶ.女性に対する暴力(DV・性被害)

1.災害復興時にDVや性暴力が増加することが懸念されることから、正しい被害を受けた場合の支援情報を伝えるために、DVや性暴力防止のためのキャンペーンや24時間対応の電話相談等を開設し、テレビやラジオ等多様なメディアで広報すること。

2.DVや性暴力の被害を受けた女性やその同伴家族に対する緊急一時保護とともに、その後の住宅提供や経済的支援を復興過程においても自治体が積極的に取り組めるよう、国は市町村の財政・人材配置の面の措置を行うこと。

3.復興まちづくりにおいても、自治会等の運営リーダー、ボランティアへのDVや性暴力防止研修を随時行うこと。

4.災害の影響によるDVや性暴力については実態がつかみづらいので、被災地の警察・医療関係者・男女共同参画センターの相談員等の協力の下、定期的に被害状況の調査を実施し、実態を把握し復興計画に反映させること。とくに仮設住宅やみなし仮設住宅の実態を把握すること。

5.女性相談にあたっては、保健医療、社会福祉、雇用等さまざまな社会資源へと結びつけるようなネットワークの構築と連携を強化すること。そのためにも、地域を良く知る地域出身の女性を相談員として養成すること。

6.自治体や警察、消防、自衛隊の職員、医療者や教員、相談員、NPO・NGO などの支援者等に、女性や子どもへの暴力の防止、早期発見と適切な対応について周知し、トレーニングすること

7.過重な介護や慣れない介護がDVや暴力につながらないようにするために、在宅福祉サービスを改善し、利用しやすいものとすること。また在宅福祉ザービスの利用が進んでいない地域で情報発信や啓発を充実させること。

8.DVや性暴力を予防し悪化を防ぐため、相談時点(離婚調停に到る前など)でも、迅速に世帯分離して仮設住宅を提供できるようにするなどの配慮をすること。
 

Ⅷ.障害女性(*)

1.被災自治体の復興計画やまちづくり計画に、障害者、なかでも障害女性の参画を実現すること。

2.復興まちづくりにおいて障害者に配慮したインフラ整備を行うこと。一人ひとりが違ったニーズを有する個人であることを尊重した復興を行うこと。

3.ジェンダーの視点をいれた震災後の障害者の生活実態の把握を行うこと。とくに福島県からの県外避難者、仮設住宅及びみなし仮設住宅を利用する障害者の実態の把握を行い、改善に努めること

4.障害女性の多くは、震災前から極度な経済的貧困状態にある場合が多かったという現実を踏まえ、仕事や所得保障の充実に向けた支援対策を講じること。

5.通常のDV 相談や女性相談の窓口を障害がある人も利用できるよう、電話相談だけではなく、インターネットによる相談等、幅広い相談支援を実施すること。

(*)東日本大震災女性支援ネットワークでは、「障がい者」ではなく「障害者」と表記しています。その
理由としては、社会モデル(障害は社会がつくりだすものとしてとらえ、社会の変更を問題解決の方向
に据える考え方)的に考えれば、障害という表記には問題がないこと、また、「がい」をひらがなにする
ことで、問題が気持ちの問題にすり替えられている場合があること、障害者運動のなかではアイデンテ
ィティとしての障害者というポジションがこれまでも大切にされてきたことなどがあります。
 

Ⅸ.外国籍住民女性

1.旧植民地出身者とその子孫である「在日外国人」女性 と、1980 年代以降に日本に移住してきた「移住外国人」女性 が、被災地に数多く定住していることを前提に、被災自治体の復興 計画やまちづくり計画に、彼女たちの参画を実現すること。

2.在日女性と移住女性が、日本に定住するにいたった経緯や背景は異なっているので、それぞれの状況に見合ったきめ細かな生活再建支援を行うこと。たとえば、日本語を解さない「移住外国人」女性にも支援情報をもれなく行き渡るようにすること。

3.災害により職を失った「在日外国人」女性や「移住外国人」女性に対しては、それぞれの状況に見合ったきめ細やかな雇用支援を行うこと。また外国籍を理由に雇用上の差別を受けないような施策を取ること。たとえば、日本語を解さない「移住外国人」女性の職業訓練には言語的サポートをつけること。

4.「在日外国人」女性や「移住外国人」女性が安心して医療にかかれるように、それぞれの状況に見合ったきめ細やかな支援を行うこと。また外国籍を理由に患者対応で差別を受けることがないようにすること。たとえば、日本語を解さない「移住外国人」女性の診療にあたっては、医療通訳などの言語的サポートをつけること。
 

Ⅹ.性的マイノリティ女性

1.復興過程において「性的マイノリティ女性」(レズビアン、バイセクシュアル女性、トランスジェンダー)が公営住宅の入居制限などの困難に直面することがないよう、性的マイノリティ女性の視点を反映した復興政策・ガイドライン等の策定を地域に根差した支援団体との協働により行うこと。

2.「性的マイノリティ」(レズビアン、バイセクシュアル女性、トランスジェンダー)を対象とした相談体制の構築はもとより、地域で行われている従来の女性相談等も安心して利用できるよう、性的マイノリティ女性に配慮した相談体制を充実すること。

 
◆PDF版は、こちら>> 復興計画・復興政策に組み込むべき提言(2012年6月13日版)

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