東日本大震災女性支援ネットワークでは、2年目に取り組む事業の柱の一つとして、災害とジェンダー・多様性課題に関する幅広い知識をもち、政策形成や支援活動の面で実践的な行動ができる人を増やそうと、「研修プロジェクト」に取り組んでいます。

具体的には、自治体や男女共同参画センター関係者、地域・市民リーダー、災害と関連のある分野で活動する専門家等を対象にした講座や研修の場への講師派遣と、研修プログラムの開発およびトレーナー(研修の講師ができる人)の養成です。

8月は、研修プログラムで使用する教材の検証を行い、NWECフォーラムではワークショップも開催しました。

教材は、講師派遣や研修の際に実際に使用しながら内容を見直し、被災地で支援活動に取り組んできた方々からもご意見をいただいながら、ブラッシュアップして、活用できるものにしていきます。みなさまどうぞよろしくお願いいたします。

 

■トレーナー養成研修の教材検討・研修会

8月19日、当ネットワークの運営関係者を対象に、トレーナー養成研修用の教材の検証を兼ねた研修会を実施しました。

「災害基礎知識」、「災害とジェンダー課題」、「災害時要援護者とジェンダー・多様性」、「復旧・復興期のジェンダー・多様性課題」、「ジェンダー・多様性に配慮した災害支援ボランティア活動」、「被災者支援制度における課題」など、10章からなる教材を開発した研修プロジェクト担当者が内容を説明し、その後、参加者から意見をもらう、という形をとりました。

田町駅前のキャンパスイノベーションセンター東京(東京工業大学内)で実施した、
災害とジェンダー課題を学ぶための「研修教材」の検証、を兼ねた研修の様子。

 

■NWECフォーラムでのワークショップ

「地域の防災体制に男女共同参画の視点を取り入れる研修をしてみよう!」

国立女性教育会館が開催するこのフォーラムでは、数十のワークショップが開催され全国からの参加者が互いに学び交流します。会館を会場に、今年は8月24~26日で開催されました。東日本大震災女性支援ネットワークの研修プロジェクトのメンバーによるワークショップは3日目の26日午前に開催。参加者くださったのは37人で、6グループで取り組みました。

具体的には、ジェンダー•多様性の視点から避難生活で起こるさまざまな問題について、「物資」「配給」「安全・安心」「固定的性別役割分担」の分類で、行政や地域住民など立場や役割をもつアクターを想定しながら、参加型で課題整理を行っていくワークを中心に進め、当ネットワークが制作した事例集や政策提言を参考に、具体的にどのような政策や事前の対策、現場での工夫によって、女性や弱者といわれる人たちの困難を減らすことができるのかについて考えました。

 


全体の様子

 


グループワークではさらに真剣な議論が

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