●東日本大震災女性支援ネットワーク世話人、エンパワーメント11 わて 山下梓

2012 年10 月6 日、岩手県盛岡市でワークショップ「『わたし』のふっこう いわてのふっこうと女性のチカラ」(主催:エンパワーメント11 わて もりおか女性センター市民団体支援事業採択企画)が開かれました。エンパワーメント11 わては、もりおか女性センターの主催講座「思いを力に変える、女性のためのエンパワーメント塾」を修了した岩手県内各地の女性からなるグループです。

ジェンダー平等や「人の多様性」の視点から、ハード面の復旧・復興だけでなく「私たちひとりひとりにとってのふっこうについて学び、考える」機会にしようと、エンパワーメント11 わてが今春実施した被災女性・支援女性の経験に関するアンケート調査のまとめを素材に行いました。

 

●岩手の被災・支援女性を対象とした「東日本大震災における女性の経験に関するアンケート調査」中間報告

ワークショップ前半では、高橋福子代表から、エンパワーメント11 わてが今年4 月〜 5 月に調査票により実施した「東日本大震災における女性の経験に関するアンケート調査」について、このような取組をするに至った経緯をまじえて中間報告がありました。

回答者は岩手県内の被災女性・支援女性150 名。国籍や障害の有無と種別、性的指向も含めた属性・背景情報や、「震災の経験について」、「復興に向けて」等に関して選択式と記述式で30 項目を質問。「震災の経験について」では、被災・支援の状況や性暴力の経験、被災・支援したことによる心身への影響、支援を求めた経験についても尋ねましたが、月1 回の集まりを基本とする活動ではすべての設問について集計・分析を終えられず、ワークショップ当日は、被災した女性や復興支援にあたった女性が「復興」をどのようにとらえているかを知りたいと聞いた設問29「あなたにとって、地域やあなた自身がどのような状態になったら『復興』したといえますか?復興後をイメージしたとき、地域やあなた自身はどのような状態ですか?」について集計・分析した結果が報告されました。

 

●復興とは「住まい・家族」「気持ち」「仕事」「街の整備」「生きがい」

設問29 の回答は、「住まい・家族」「復興全体のイメージ」「気持ち」「仕事・経済」「インフラなどの街の整備」「生きがい」「がれき」にテーマを分類できた一方、無記入も目立ちました。高橋さんからは「道路が整備され、仮設住宅から、我が家に入居できればいいなあ」「もとの生活が出来て、ホットして、のびのび出来た時」「皆様からの支援がなくても大丈夫な町になった時。不公平感のない自分の力で頑張って行ける様になった時」「盛岡に暮らしている私が、沿岸に行った時、負い目を感じなくなれば、その時が本当の復興」「経済的に不安ない生活が地域全体に広がった時。働く場所がある時」等、岩手県の被災女性、支援女性が回答した「生の声」も紹介されました。

ワークショップ後半は、東京女学館大学非常勤講師・早稲田大学「地域社会と危機管理研究所」客員研究員の浅野幸子さんをコメンテーター・ファシリテーターに迎えてグループワーク「『わたし』にとってのふっこうを考えてみよう」が行われました。浅野さんは、阪神・淡路大震災や三宅島噴火で復興支援に関わったご経験もふまえながら「らせん状の進み具合にいら立つ気持ちもあると思うが、ふっこうはひとりひとりのリズムでいい。ハード面だけでなく、人づくりが重要。立ち上がろうとする復興のプロセスを大切にしてほしい」とコメントされました。


講師の浅野幸子さん

参加者からは「グループワークは、言いやすい雰囲気で話せてよかった」「講師の先生のまとめの考え方がたくさんの実りになった」等の感想がありました。

エンパワーメント11 わての「東日本大震災における女性の経験に関するアンケート調査」は、東日本大震災から2 年を迎える2013 年3 月までに集計・分析を終え、多様な女性の視点から考える復興に向けた提言を添えて公表予定です。

 

■エンパワーメント11 わて
empowerment.iwate@gmail.com

※「かだりば通信 11月」 に掲載された記事です。
 
 
●岩手日報 2012年10月17日

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