3月4日から15日にかけて、ニューヨークで、国連女性の地位委員会(CSW)が行われました。CSWは、毎年開催されており、各国政府代表団の会議と並行して、NGOの会議が開かれます。今年のテーマは女性・女子に対する暴力の撤廃ということもあり、世界各国から、例年より3倍近くの6,000人もの女性がニューヨークに集結しました。本会議と並行し、サイドイベントやパラレルイベントと呼ばれる多数のシンポジウムやワークショップが開催されました。

東日本大震災女性支援ネットワークからは、吉浜美恵子さんと柘植あずみさんが参加し、東日本大震災後の女性の生活の現状や女性と子どもへの暴力の問題について、3月5日、7日の両日、集まった世界各地の女性の前で報告を行いました。

 

●「アジア太平洋地域におけるジェンダーと気候変動」(アジア女性監視機構(APWW)主催)

3月5日に開催されたアジア女性監視機構(APWW)主催の「アジア太平洋地域におけるジェンダーと気候変動」というシンポジウムでは、オーストラリア、パキスタン、インド、キルギスタン、フィジー、韓国、日本 、中国からの調査や活動が発表されました。様々な国の事例、取り組みから見えてきたのは、ジェンダーに基づく視点の必要性です。世界の中でも特に災害が多いアジア太平洋地域に共通の課題として、男女別データの少なさ、平時からの女性の地位の低さ、災害後の性暴力などがあげられました。東日本大震災後に見えてきた問題と共通する部分も多く、被災地における女性の問題世界の問題であることを改めて認識する場となりました。

会場では、東日本大震災女性支援ネットワークが実施した「災害・復興時における女性と子どもへの暴力」について報告したところ、多くの質問や関心が寄せられました。会場からは、これだけ皆が各国で同じような経験をしながらも、なぜ女性の経験がシェアされないのか、もっと各国で経験を共有し、国際レベルの対策がとられなければならないのではないかという意見も投げかけられました。女性たちが経験した事例や問題を共有することが、国際的な取り組み、ひいては各国政府の取り組みを促す第一歩につながるのではないでしょうか。
 

●「Violence – Ecologies – Livelihoods」(Women’s Major Group(WMG)主催)

3月7日には、Women’s Major Group(WMG)という団体が主催した、Violence – Ecologies – Livelihoodsというシンポジウムで、支援者調査やフォトボイスから見えてきた福島の女性の現状や、支援、政策の課題について発表しました。WMGは、1992年にリオデジャネイロで開催された環境と開発に関する国連会議(UN Conference on Environment and Development)を機に結成された団体で、メンバーは、環境問題にとりくむ中南米、ヨーロッパ、フィリピン、アメリカ合衆国の多数のNGOです。

シンポジウムでは、カザフスタン、グアテマラ、コロンビア、フィジーおよびアメリカ合衆国からの発表者が、原子力や核兵器の問題や、利潤を追求する企業による開発での環境破壊などについて多用な視点から問題提起をしました。実例や調査結果を織り交ぜた報告は、環境(破壊)とジェンダーは切っても切り離せない密接な関係があることを鋭く指摘していました。

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サイドイベントやパラレルイベントでは、フロアからの発言する時間が多く設けられています。東日本大震災女性支援ネットワークから参加した吉浜さんと柘植さんは、いろいろなワークショップに参加し、フロアから発言したり、参加者に予め用意してきた英語の報告書を配布したりしました。

たとえば、3月6日に、国連NGO国内委員会・国際婦人年連絡会・日本女性監視機構等の日本女性4団体が共催した「Situation & Measures to Eliminate Violence Against Women」というサイドイベントでも、フロアから「女性・子どもに対する暴力事例調査」から見えてきたことを伝えました。

同日午後に開かれたアジアにおける女性への暴力についてのワークショップでも、フロアからの発言の機会をえて、東日本大震災後の女性への暴力の問題が社会的に認識されていない現状を訴えたところ、会場にいた多数の参加者から関心が寄せられました。さらに、国連の委員や各国の代表団をワークショップや廊下、レセプションでつかまえ、東日本大震災後の女性の現状や対応の必要性を訴えたり、アドバイスや協力を求めるなど、精力的に活動しました。

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