10月16日、東京で行われた「反貧困世直し大集会2011」の今年のテーマは、「震災があぶり出した貧困」。もともと日本社会が抱える問題が、震災により増幅した面に着目して、貧困をどう解決していくのか、街づくり、復興をどう行っていくのか話し合われた。シンポジウム「生きるために必要なこと」では、パネリストの一人として当ネットワーク共同代表の竹信三恵子氏が発言。

竹信氏は、今回の震災では日本社会の弱いところが影響を受けていると指摘。被災地で女性が「ケアをする役割」であることが強調され、なかなかケアしてもらえない現実があることを炊き出しなどの具体例をあげて紹介すると、会場では驚きの声があがり、被災地で女性が苦労している状況がまだよく知られていないことがわかった。

パネルでは、その他、居住権の確立、生活の質(クオリティ・オブ・ライフ=QOL)を高めていく必要性や、公務員削減による行政サービスの悪化、震災に乗じた更なる労働の規制緩和への対応、被災者のエンパワーメントを含めた多様な支援のあり方が議論された。

最後に竹信氏が「復興会議に女性を入れてくれというと、人材がいないと言う。そこで、オルターナティブな人材リストづくりを提唱したい」と発言すると、会場から多くの賛同が得られた。当ネットワークでは、今後、防災・復興会議メンバーに女性・マイノリティを増やすため、人材のリストアップ運動を計画している。各地方自治体でも人材リストアップを始め、協力して女性の声を届けるシステム作りをしたい。

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