2013年5月29日(水)、AAR Japan(難民を助ける会)事務所において、Quality & Accountability(Q&A=説明責任と品質管理) ワーキンググループの会議が開催され、18人が参加しました。

これは、東日本大震災の支援活動に関わるNGOを中心に、人道支援の国際基準について情報共有と学習/人材育成を目的に作られた「Quality & Accountabilityワーキンググループ」による主催で、取り組みの背景には、東日本大震災で、被災者中心の支援が十分に行うことができなかったのではないか?との反省もあったことから、災害直後よりジェンダーの視点の重要性を訴えてきた当ネットワークも参加しています。

今回の会議は主に2月に行われたバンコクでの研修報告と今後のとりくみ、特に本年度の活動について話し合われました。
まず、2月21−26日にバンコクで行われたEnhancing quality and accountability in Humanitarian action and non-emergency研修参加者からの報告がありました。研修では世界的に最も参照されている人道支援基準である「スフィア基準」をふくむ15の人道支援のためのツール(基準/方法論)が紹介されました。

また、スフィア基準においては緊急時の教育他3つのコンパニオン(companion)という補完、進化させる基準ができており、この分野での取組みの蓄積がみられます。会議の進行は参加型で内容を学び、ドナーからのパネルディスカッションがあり、参加者による課題分析を行うなど、多様な基準を持つ現状共有と今後の課題についての議論がありました。

バンコクの会議では、複数存在するツール(基準等)を統合する動きがあることが周知される一方で、ナイロビ、パリ、バンコクと行われたこの会議が示す通り、支援事業の「品質と説明責任Q&A」が世界的に必要とされていることが報告されました。

日本では、東日本大震災での支援活動から支援の「品質と説明責任Q&A」の必要性に対する意識がNGO関係者等を中心に広がっていますが、実際にはスフィア基準とHAPの研修が行われているだけで、①他のツールを研修する機会はないこと、②国連主導を前提とするツールには、日本の広域災害の支援活動にそのまま応えるものではないこと、が指摘されました。日本のQ&A向上のためには、さらにフレームワークをつくっていく必要性があるという報告となりました。

後半は今年の活動についてですが、書籍としての『スフィア基準』は残部がわずかになり、今後はWebからダウンロードを勧めていくこととなりました。また研修については、本年度は8月に6日間のトレーナー養成研修が予定されており、その他にも短期研修を計画していくこととなりました。

人道援助(緊急に関わらず)の国際基準は実践NGO/機関を中心に進化するなかで、日本の支援現場の質的向上とは何を変えていくことなのか、活動の質を変えることにどうつなげていくか、「国際基準」の本質的な意味をどう日本の現場に活かすのか、たいへんなチャレンジだなと感じました。

 

※HAP,スフィア関連の取り組みについて
http://www.janic.org/earthquake/drr.html

※HAP&Sphere 人道支援の国際基準 品質管理と説明責任を学ぶ能力強化研修(2012年11月20日)
http://www.janic.org/earthquake/HAP_Sphere_workshop_20121120.pdf

東日本大震災女性支援ネットワーク プロジェクトマネージャー 福田紀子

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